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zoom RSS 真実の瞬間

<<   作成日時 : 2009/02/07 22:46   >>

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 イギリス人のポール・ポッツというセールスマンのエピソードをご紹介します。


【ここから本文(・∀・)】

添乗員時代,外国のホテルで客室のテレビが衛星放送対応でない場合(たいていはそうなのだが),CNNやディスカバリー・チャンネル,そしてスポーツ中継を観たものだ。最初のうちは仕方なしに,しかし慣れてくると多くが日本の民放よりも面白くて,結構ハマッたりする。

こうした番組はなかなか日本国内では観られなかったのだが,ありがたいことに最近ではYoutubeなどで気軽に観られるようになった(ライブでないのが残念)。思いっきり腹を抱えて笑いたい気分の時にはMad TVとか,いちいち検索するのは面倒だけど,好きなときに視聴できるのは便利だ。

もちろん,アメリカの番組だけでなく,ヨーロッパの番組,たとえばイギリスで平均視聴率が30%超の人気番組「Britain's Got Talent」も。同番組のコンセプトは基本的にはスター発掘だが,審査員たちの辛辣なコメントが人気だ。中途半端なパフォーマンスを披露しようものなら徹底的にこきおろされる。その辺が皮肉屋のイギリス人に受けているらしい。

審査員は3名。まず強面プロデューサーで超辛口の審査委員長サイモン。相手が誰であろうと「ここに何をしに来たんだ?」といった容赦ないコメントを浴びせかける。温和な表情のジャーナリスト,ピアーズはときどきサイモンの顔色をうかがってしまうのがちょっぴり可笑しい。そして女優のアマンダはついつい出演者に感情移入してもらい泣きしてしまったりするなど三者三様のキャラクター。

システムは簡単で,この3人が審査する予選をクリアできれば,視聴者投票の準決勝・決勝に進出でき,優勝者にはエリザベス女王の前で芸を披露する権利が与えられる。鳥肌実みたいな人物が優勝してしまったら誰が責任取るんだろうか...。あ,そんなことはどうでもいい...。

Youtubeで人気を集めていたのが,サウス・ウェールズ出身のポール・ポッツといういかにも冴えない携帯電話のセールスマンが出場した回だ。

冒頭の紹介で「ショービジネスの世界とは対極」と紹介されていたように,安物のスーツにヨレヨレのシャツといういでたち。小太りでエネルギーも感じられない。アマンダの「ポール,何を見せてくれるの?」の問いに対して,ポールが「オペラを歌います」と答えたときのピアーズの微妙な表情が,ポールへの期待感を物語っていた。

「オペラ?こりゃ絶対に盛り上がらないな。サイモンの格好の餌食になるぞ」

サイモンにいたっては,「時間の無駄だ」とでも言わんばかりに不快感も露わ。

当の本人は,サイモンに酷評される自分の姿が容易にイメージできるのだろう。見るからにオドオドして地に足がついてない。

結果は明らかであるように思われた。

Paul sings Nessun Dorma(Youtube)





洋楽のブログもやってる関係で,これまで数え切れないほどのビデオを観てきたが,これほど心を打たれたのは初めての体験だった。いざ歌いはじめるとまるで別人のような,伸びがあって圧倒的な声量。サイモンの表情が,「えっ!?」「どうせそのうち馬脚を見せるだろ」「おいおい,ウソだろ!?」といった具合に変化していくのが痛快だ。

観客もポールの歌にグイグイと引き込まれ,最後にはスタンディング・オベーション。歌い終わったときの審査員たちの笑顔がいい。特にアマンダはまるで親友が成功を収めたみたいに心から喜んでるのが伝わってくる。アマンダ・ホールデンという名前は全く知らなかったが,彼女のファンになった。

各審査員のコメント。

サイモン「携帯電話のセールスマンが,こんなことをやってのけるとは。全然期待してなかった。本当に素晴らしいと思ったよ」

ピアーズ「信じられない歌声をもってるけど,これを続けることだ。そうすれば勝ち進めるだろう」

アマンダ「この原石はきっとダイヤモンドになるわ」

審査結果を発表する前の,サイモンの「真実の瞬間」という言葉が印象的だ。それぞれ褒め言葉を並べ立てたが,「ここから綺麗事は一切抜きだ」という意思表示だったのだろう。

しかし,「真実の瞬間」はすでに表れていたと思う。観客や審査員たちの歓喜の表情を通じて。


視聴者のハートをギュッとわしづかみにしたポール・ポッツは,準決勝・決勝と快調に勝ち進み,圧倒的な強さで優勝し,女王の前で歌を披露する権利だけでなく,デビューアルバム発表(サイモンによるサプライズ)というチャンスまで獲得してしまった。

準決勝の前の煽り用に撮られたインタビューで明らかにされていたが,ポールはいじめられっ子だったそうだ。彼が時折フッと見せる,陰のようなものの理由がわかった気がした。歌っているときの少年のような表情からすると,きっと子供の頃は瞳がクリッとして天使のように可愛かったろう。そんな少年がどれだけ辛い思いをしてきたんだろうかと想像したら,思わずブワッと涙が出てきた。

このビデオを見終わった後で,フッとネルソン・マンデラ(南アフリカ共和国初の黒人大統領)の有名な演説を思い出した。


Our deepest fear is not that we are inadequate.
Our deepest fear is that we are powerful beyond measure.
It is our light, not our darkness That most frightens us.

We ask ourselves,Who am I to be brilliant, Gorgeous, talented and fabulous?
Actually who are you not to be?

You are a child of God.
Your playing small doesn't serve the world.
There's nothing enlightened about shrinking.
So that other people won't feel insecure around you.

私たちが心の底に抱いている恐れは,私たちが無力であるということではない。
私たちが計り知れない力をもっているということだ。
最も私たちを恐れさせるのは私たちの暗闇ではなく,光なのだ。

私たちは自問する。
私は,こんなに光り輝き,豪華で,才能があり,素晴らしい存在であっていいのだろうか。
実際,あなたがそうでないと言えるだろうか。

あなたは神の子である。
あなたが控えめにふるまうことは世界のためにならない。
他の人々があなたのまわりで不安定に感じないように縮こまっていても
何も啓発されるものはない。



自分も頑張れば何かできるかも,そんな気がした。


【写真:イタリア/サンタ・クローチェ教会(フィレンツェ)】



画像



所定の手続きを踏めば添乗に出られるようになったのはいいのだが,今のところ国内のみ。海外はなかなか行けそうにない。ユーロもかなり安くなってきたことだし,久々にイタリアも行きたいところだ。


もし実現すればフリータイムを目一杯とってお気に入りのカフェ直行となるのは確実だが(ムフ)。


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One Chance
Syco
2007-09-18
Paul Potts

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コメント(8件)

内 容 ニックネーム/日時
これはイギリスの番組だったんですね。以前ポリスのwalking moonを歌った男性のパフォーマンスを見たことがありました。
この動画もすごいですね。感動的でした。
冴えない身なりや表情を、驚異の歌唱が吹き飛ばしてしまいました。圧巻です。
>アマンダはまるで親友が成功を収めたみたいに
>心から喜んでるのが伝わってくる。
彼女は絶対素敵なやさしい人だと思いますw
さり
2009/02/11 03:11
walking on the moonですね
さり
2009/02/11 03:14
゜+.☆ さりさん ☆.+゜
さりさんもこの番組知ってましたか。
平均視聴率が30%超なんて
凄いですよね。

>感動的でした。

自分はこのビデオで5回くらい
泣いちゃいましたよ(;∀;)

>彼女は絶対素敵なやさしい人だと思いますw

同感です。
客席を振り返った後にサイモンの
満足そうな顔を確認したときの
安心した表情に人柄が表れてますよねw
masa
2009/02/14 23:50
>walking on the moonですね

ドンマイケルですよ(・∀・)
masa
2009/02/14 23:51
世界のいろんな番組が居ながらにして見れるってすごいですよね!

人には隠された才能がいっぱいあって、ほんの少しの勇気とチャンスで未来は開けるものなのだ、そんなふうに思いました!

イタリア行って、カフェ行って〜〜〜楽しみ〜〜♪
aqua
URL
2009/02/18 22:14
この番組知ってます!!
面白いですよね。。。
国民性の違いで、自己アピールの仕方も審査員に対しての態度も〜驚いて観てます。

不合格者の去り際が勉強になります。
「もう1度チャンスをくれ!」と媚びる人や、
素直に帰る人、怒りを爆発する人や罵声を浴びせたりと・・・
自分の立ち位置や在り方を確認させてもらうときがあります。

怪我の様子はいかがでしょうか?
〜大変でしたね。

暗黒も1点の光によって、暗黒では無くなりますものね。

なんだか思いつきを書いてしまって・・・

今年も宜しくお願いします。
お元気で活躍ください。
そして〜レポートください!
みやび
2009/02/25 10:47
゜+.☆ aquaさん ☆.+゜

便利になりましたよね(・∀・)
Youtubeでいちいち検索するのは
面倒ですが。最近はナショナル
ジオグラフィックのサイトで
アニマル動画をよく見てます。

>人には隠された才能が

自分の場合は隠れたままですが
早く発見してあげようと思ってます(汗

イタリアはいつ行けるかわからないので,せめて気分だけでもと,最近は朝マックでコーヒーおかわりが日課になりつつあります。
案外ビジネスマンが多かったりするんですよね。
masa
2009/03/01 23:12
゜+.☆ みやびさん ☆.+゜

みやびさんもご存じでしたか(・∀・)
2008年の決勝戦もアップされてましたね。
確かに国民性の違い感じます。
イギリス人だと紳士的に静かに
去りそうなイメージですが,
いろんな反応があるもんですね。

>怪我の様子は

まだ腫れは残ってますが
痛みはほとんどないです。
ただぶっといボルトとプレートを
入れたままなので取り除くときが
ユーウツです(・∀・;)

>今年も宜しくお願いします。

こちらこそよろしくです。

>レポートください!

お送りします。
学生の提出したものでよければ。
masa
2009/03/02 00:01

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